運の捉え方|オーしゃん編

5月1日に帰ってきたオーを抱き上げた時、確かにあまりの軽さと頼りなさに驚いた。でもオーの表情がしっかりしていたので、おおかた雄の野良猫と喧嘩でもして負けたのではないかと軽く考えてしまっていた。

病院での検査で分かったまさかの事は?!
言葉を話さない動物たちの痛みや辛さをもっと容易に理解できればどんなに良いだろう。

いったいオーの身になにがあったのか?


今日店は休みだったが2日の午前中は主人のお茶摘みや私の雑用があったので、動物病院には午後に行くことにしていた。
できれば、自己治癒力を育てたい気持ちもあったし、食欲さえ戻れば傷の場合はぐんぐん回復する。
体調は毛艶が色んなことを教えてくれる。人間で言えば「顔色」のようなものである。

しかし、先天的な問題や骨に致命的な問題があったり、ウイルスなんかが潜伏しているのであれば、そうは言っていられない。
四足家族の中ではオーは今回、病院にかかるのが初めてだから、なるべく多くの症状や経緯などの情報を伝えるために、少し前のオーの写真を確認してみた。

下の画像は姿を消した日の午前中のもの。これ以外の数枚のあんとの画像にも問題は見つからなかったし、その日の午後までオーはいつも通り駆け回っていた。
あんとのじゃれ合いは、あんの成長(体重増加)に留意しながら観察し、必要があれば制御もする。

犬と猫の共育ちというのは、リバぱんの時もそうであったが、猫のほうが何枚も上なのでこの時期に事故があるとしたら、よっぽどの本気モードにスイッチが入ってしまった場合だ。
犬の体がもっと大きくなったなら、猫は射程距離内には近づかないし犬の方にももっと分別が生まれている。(あくまで教育してきてのことだが)

少なくとも家族内で起きた怪我ではないと思われた。

飼う側の責任


オーリバと違って、警戒心がまだ少ない。無いと言っていいくらいだ。
リバのように生まれてからすぐに危険を乗り越えなければならなかった海千山千の猫も少ないが、逆に温室育ちのオーは疑いを持たなすぎてハラハラする場面が多かった。

外に出るようになってまだ半年くらいだが、始めの頃はリバが教えたり見守ったりしていた。今でも傍らで見守る事が多い。
しかし、車通りの少ない我が家周辺では、オーは道路のど真ん中に寝そべったりしていて、見かねて連れて帰る事もしばしばであった。
そろそろ何か起こってもおかしくない状況だった。アスファルトの色と同化してしまうオーが寝そべっているなんて危険極まりない。

かつてラタンでは、アニマルハウス周辺で野良猫が産んでしまった仔猫の里親探しも手伝ってきた。
飼い主がいない猫も預かったが、ケージを持参されない成猫の場合や室内オンリーで育ってこなかった成猫は特に外に出ないという保証はなかったので、縁があった猫たちが駐車場や近くの道路で悲しい車の事故に遭ってしまったこともあった。
そういった場合、当然だが私は決して運転者のせいだとは思はない。飼う側や預かる側がしっかり管理すべき問題で逆に嫌な思いをさせて悪かったと思っている。

それでも私たちは基本的に全く家から出さない方針ではない。
本来の「猫」たる習性を出来る限り保持しながら「人間社会」と共存して欲しいと思うからだ。
都会で犬や猫を飼う場合は、其々のルールが加わるであろうからそれに従うべきだし、それが不満なら田舎に住めばいいと思う。
しかしその人間都合のルールすら人間側のエゴだと思う矛盾も、心のどこかで持っている。
考え方と現実問題を合わせながら方針をどこに着地させるかは難しく課題も多い。

オーしゃん、初めての動物病院

姿を現した直後は、下半身からアンモニア臭がしたので、グルーミングとペット用の体拭きでケアした。
たぶん、動けないでいた間はそのまま排泄してしまったのだろう。
きれい好きな猫にとってはこれもストレスだった筈だ。
5月2日の早朝には猫トイレに入れると小さい方の用をたした。

下半身はぐらついていたが、表情は穏やかで痛がる様子もなかった。足は引きずったままであった。

かかりつけの動物病院には主人が事前予約にしに行っていたが、ゴールデンウィークに営業していることもあってか、順番は予想よりもかなり後ろの方だった。
自宅で待機している間もう一度トイレに行かせると、大きい方の用をたしたが、猫砂を掛ける動きは上手く出来ないでいた。

受診の時刻が近づいたので、タオルを敷いたペットキャリーにオーを入れると、大人しく収まってくれた。
犬に比べると猫は箱状のものに入るのが好きなので助かる。
しばらくするともぞもぞし出し、ニャーニャーと鳴きだしたので蓋を開けてなだめてまた収める。

病院への道中は、しばらくは落ち着いていたが、大きな通りを横切るあたりで不安になったのか鳴き出した。
そういえばリバもかつての飼い猫たちもこのあたりで不安そうになり始める。猫は自分の行動エリアを離れるのが嫌いだ。
その距離感は法則みたいなものがあるのだろうか。
一方、犬の場合の「病院への道中」は「犬はこう」というより、性格的な問題なのか個体差があって面白い。

程なく病院についたが、順番が回って来そうになかった。
ペットキャリーを開けてオーを出してあげると、激しいアンモニア臭がした。
しまったと思った。先程のもぞもぞとニャーニャーは尿意のサインだったのだ。気づいてあげられず、キャリーのなかでしてしまったようだ。
この数分のキャリー内での我慢を想像すれば、私だったら暴れるところだ。
ついこの前まで動物自身で出来たことが、急に介助が必要になるというのはこういうことなのだ。

初めての病院にも暴れることもなく静かに抱っこされていたが、心なしか体温が高めで動機が激しく感じられた。
順番が来て診察室に入っても、大人しく診てもらうオーがとてもいじらしかった。


体重はやや落ちてはいたが、思ったよりは維持していたようだ。
検温・触診・血液検査・レントゲン撮影などが行われた。

思いもよらなかった意外なことが判明する


検査結果は割りとすぐに出て、先生が診察室に戻ってレントゲン結果の画像をPCモニターで見せてくれた。
「右足大腿骨が骨折し股関節から脱臼していて下腿骨、足根骨が複雑骨折していますね。車に轢かれた可能性が高いです」
その言葉にも驚いたが、折れているレントゲン画像を目の当たりにしたショックがあった。
よくこんなんで家まで戻ってきたものだし、騒がず慌てず今までいた事にも驚いた。
何より生後1年に満たないKittyに、こんな目にあわせてしまった事を悔やんだ。

しかし驚きと戸惑いはそこでは終わらなかった。
「この子は心臓に問題があるようです」
「エッ!?」
一瞬、私も主人も何を言われたのか理解できなかった。
「レントゲンでわかったんですが、体の割に心臓が肥大しています」
ようやく、先生が足の問題以外のことを話されているのだとわかった。

レントゲンの画像は体全体が写っている。
足の部分は見るからに外れていたり折れたり砕けているため、先生の説明がすぐに理解出来た。
しかし心臓の大きさというのは多分多くの症例を見ている獣医であれば画像を見て頷くのだろうが、素人には容易に理解出来ない。
でも言われてみれば、胸の多くの部分が心臓と説明のあった影で占められていた。そしてそれは今回の怪我の影響に依るものではないという。
怪我の前まで元気いっぱいでいたオーには想像もつかない診断だった。

先生の説明では、脱臼や骨折の治療に麻酔が必要だが、心臓の機能に問題があると麻酔を使うことによって命を落とすかもしれないので、様子を診るための入院が必要ということだった。
100%絶命するわけではないが、麻酔の副作用のリスクが高いことから、先ずは心臓の検査と治療を、骨折等の治療と並行して行うために入院することとなった。


検査結果の数値の表を頂き、同意書にサインし入院の手続きを済ませると
「営業時間と同じ時間帯なら面会はいつでも可能です」
と受付の方に伝えられた。
数日間の入院はKyon以来で面会手順ももはや定かでなかったので
「毎日来ても大丈夫ですか?」
と、思わず聞いてしまった。主人は毎日来たいだろうなと思ったからだ。

「驚いたぁ、オーしゃんが心臓の病だったなんて・・」
と病院の扉を開けながら言うと、主人は涙目であった。
見た目とのギャップはパピーの里親さんに気づかれているが、ここでも片鱗が見られたので
「逆に怪我がなかったら心臓のこと、気が付かなかったかもよ」
と、オーも強運の持ち主なんじゃないかと思いながら言ってみた。

家についても思い出しては涙目になる主人、明日から毎日病院にお邪魔するであろう。・・・続きはこちら

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